葉酸の効果、多い食べ物、効果的な食べ方とは?
葉酸はビタミンB群の一種。ほうれん草の葉っぱから発見された栄養素です。
「ビタミンB9」「ビタミンM」「プテロイルグルタミン酸」と呼ばれることもあります。
妊娠をのぞむ女性や妊娠初期の女性にとってとても重要な栄養素として知られている「葉酸」。
そのはたらき、不足したときの影響、多く含まれている食べ物、効果的な食べ方などについて、紹介します。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果」、国立健康・栄養研究所「葉酸解説」
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【目次】
葉酸のはたらきと効果
葉酸のおもなはたらきはこちら。
- 血液をつくるサポートをする
- 細胞の再生を助けたりDNA(遺伝子)核酸を作るサポートをする
- 妊娠中のお腹の赤ちゃんを正常に成長させる
葉酸は特に妊娠初期に摂るとよいと言われている栄養素。なぜなら十分に葉酸を摂っていることが、産まれてくる子供の神経系の障害の予防に効果的と考えられているからです。
葉酸が不足すると?
現代の食生活では一般的に葉酸が不足することはあまりありませんが、葉酸が不足すると細胞の分裂や再生が正しくおこなわれにくくなります。
正常な赤血球が作られなくなって、悪性貧血(巨赤芽性貧血)や赤血球障害を引き起こす恐れもあります。
※悪性貧血(巨赤芽性貧血)とは、鉄分の不足ではなく、葉酸やビタミンB12 の不足からくる貧血のこと。
また葉酸は細胞の生成に欠かせない成分。DNAの形成を助けてくれるはたらきがあるので、胎児の成長段階、とくに妊娠初期(4週目まで)に十分に摂取が必要な栄養素です。
ただ妊娠してから4週目までという期間は本人も妊娠していることに気づかないのが普通。ですので「子供を授かりたい」と思ったら葉酸を多く含む食べ物を食べるように心がけることが大切ですね。
厚生労働省により成人男女に定められている1日に摂るべき葉酸の量は、240μg(=0.24mg)以上。上限は1000μg(=1mg)。
妊婦さんは一日に400μg以上。授乳中のママさんは300μgの摂取がすすめられています。
※1mg=1000μg(マイクログラム)
妊娠初期の葉酸不足は、胎児の神経管の発育不全による脊椎二分症や無脳症、脂質ヘルニアなどの障害をまねく恐れがあります。
さらに、お酒をたくさん飲む人、アスピリンや避妊薬のピルを飲んでいる人も、葉酸が不足しがちになります。
新陳代謝の活発なところほど細胞の再生がたくさんおこなわれています。
葉酸が不足すると特に代謝のよい消化器系の粘膜に悪影響がおよぶので、口内炎、肌荒れ、胃腸の粘膜の荒れ、疲労感などの症状があらわれる傾向があります。
逆に葉酸の摂りすぎは、亜鉛の吸収率を低下させたり、ビタミンB12不足の発見を遅らせたりすることがあります。
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葉酸の多い食べ物
葉酸は、レバー、うなぎ、緑黄色野菜、果物などに多く含まれています。具体的に紹介すると……
・肉類 : 鶏レバー、牛レバー、豚レバー、たまご(卵黄)。
・魚介類 : うなぎ、うに、すじこ、いくら、煮干し、めざし。
・豆類 : 納豆、枝豆、そら豆。
・野菜 : アスパラガス、ブロッコリー、オクラ、ほうれんそう、リーフレタス、小松菜、キャベツ。
・果物 : ライチ、いちご、アボカド、マンゴー、キウイフルーツ、オレンジ、バナナ。
葉酸がもともと多く含まれている食べ物でも、葉酸は熱に弱くて水に溶けだす性質があるので、茹で汁に流れ出てしまったり加熱によって減少してしまいます。
実際に体に吸収される葉酸の量は、食べ物に含まれている葉酸の量の約50%と考えるとよいでしょう。
またお酒の飲みすぎは葉酸の吸収と代謝をさまたげます。注意しましょう。
さらに妊婦さんに注意してほしい点がひとつ。
レバーは葉酸値も高く、鉄分やその他の栄養素も高いのですが、ビタミンAも多く含まれています。
妊婦さんがビタミンAを摂りすぎると、お腹の赤ちゃんに奇形をまねく可能性があります。レバーなどビタミンAの多い食べ物の摂りすぎには注意してください。
★くわしくは↓
ビタミンAの効果、多い食べ物、効果的な食べ方とは?
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葉酸を効果的に摂るためには?
葉酸はビタミンB6,B12,ビタミンCと一緒に摂ると相互効果を発揮します。
ビタミンB12も葉酸と同じく赤血球の生成を促進するので貧血を防止します。
またアミノ酸の一種である「ホモシステイン」が血管内で増えると、動脈硬化やそれにともなう病気をまねく恐れが高くなります。
そこにビタミンB6があると「ホモシステイン」を「メチオニン」という別のアミノ酸に変えて、動脈硬化を予防してくれるのです。
★くわしくは↓
ビタミンB6とは?そのはたらき、多い食べ物について
このようにいろいろな栄養素との相乗効果が高い葉酸。食べ物をバランスよく食べて、いろいろなビタミン、ミネラルを一緒に摂るように心がけましょう。
以上、葉酸の効果、多い食べ物と効果的な食べ方についてお伝えしました。
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来成分100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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