クロムの効果、多い食べ物、効果的な食べ方とは?
クロムは別名「代謝のミネラル」とも呼ばれる栄養素。糖質や脂質の代謝に大きく関わっているミネラルです。
そんなクロムの効果は? 不足するとどうなる? 多く含む食べ物は? 効果的な食べ方は? などについてお伝えします。
※参考サイト:国立健康・栄養研究所「クロム解説」
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【目次】
クロムのはたらきと効果
クロムには、自然界に存在している「三価クロム」と、三価クロムから人工的に作られた「六価クロム」とがあります。六価クロムは毒性があって人体に有害なものです。
ですから、私たちの体のなかにあるのも口にする食べ物やサプリメントで使われているのも、すべて「三価クロム」です。
クロムはインスリンと結びついて血糖値を下げるはたらきをしています。インスリンは体内の血糖値を下げることができる唯一のホルモン。そのインスリンのはたらきを促進してくれるのです。
また血液中のコレステロールや中性脂肪が増えるのを防ぐはたらきもしています。
クロムが不足しがちな理由は?
このように私たちの体には重要なはたらきをするのですが、不足しがちなミネラルでもあります。なぜなら……
- 穀物を精製するとクロムが大量に失われてしまう
- 体に吸収されにくいミネラルである
- 精製された砂糖をとると体のクロムが排出されてしまう
もうすこしくわしく見てみましょう。
1.穀物を精製するとクロムが大量に失われる
白いご飯や白いパンを食べている人は、クロム不足に気をつけましょう。玄米を精米して白米にしたり、小麦(全粒粉)を精米して白い小麦粉にする過程で、クロムは大量に失われています。
逆に、玄米を食べていたりパンも全粒粉のパンを食べている人は、比較的クロム不足にはなりにくいでしょう。
ぬか(玄米から白米にするときに捨てている部分)や小麦のふすま(小麦を精製するときに捨てている部分)を食べるのもいいですね。どちらも軽く煎れば香ばしくおいしくなります。
お味噌汁やカレーやシチューに入れたり、ハンバーグに入れたりと、いくらでも手軽に取り入れることができます。
2.体に吸収されにくい
クロムは体内にとても吸収されにくいミネラル。クロムは腸管から吸収されるのですが、摂取量のわずか0.5%くらいしか吸収されません。
食べ物に1,000mg含まれていたとしても体に吸収されるのはわずかの5mgということ。ほとんどが排出されてしまうのです。
3.精製された砂糖が体内のクロムを排出する
精製された砂糖をとると体内にあるクロムを体の外へと排出してしまいます。
甘いものが好きな人、清涼飲料水やスポーツドリンクをよく飲む人などはクロム不足に注意しましょう。
白いご飯や白いパンなどクロムがほとんど含まれていない食べ物を食べ、体内ではそのうちのわずか0.5%しか吸収されず、そのわずかに吸収されたものも砂糖によって体から出されてしまう。
慢性的に不足しがちなミネラルであることがよくわかりますね。
では、不足すると体にどんな悪影響があるのでしょうか?
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クロムが不足すると?
不足するとどんな悪影響が?
- 糖尿病
- 高血圧
- 動脈硬化
- 疲れやすくなる
- 角膜障害
クロムのはたらきは、インスリンと結合して血糖値を下げること、コレステロールや中性脂肪が増えないようにすること、です。
クロムが不足すればインスリンのはたらきも弱くなりますので、このような症状があらわれるのですね。
摂りすぎるとどんな悪影響が?
クロムは吸収されにくくて不足しやすいミネラル。普段の食生活では摂りすぎるということはほとんどありません。クロムが大量に含まれるサプリメントを飲んでいる人は、飲む量に注意しましょう。
摂りすぎた場合の悪影響には次のようなものがあります。
- 下痢・嘔吐
- 脱毛
- 肝障害
- 筋肉のけいれん
- 造血障害
摂りすぎよりもはるかに不足する傾向の高いクロム。そこでクロムの多い食べ物にはなにがあるか? についてお伝えします。
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クロムの多い食べ物
クロムの多い食べ物はこちら。
- バジル(粉末)
- ビール酵母
- 玄米
- レバー
- 海老
- あさり
- 穴子
- 豆類
- キノコ類
- 海藻類
- 黒コショウ
1日の必要量は約35μg。つまり0.035mgです。そして、体内に存在しているクロムの量は、体重60kgの人で約2mgです。とても微量なものですね。
あさり100gで4μg入っています。100gにするとバジルの粉末がもっとも多く47μgですが、100gも食べませんよね。
ただクロムは微量ながらもいろいろな食べ物に含まれていますので、バランス良く食べるように心がけましょう。
クロムを効果的に摂るためには?
クロムと 亜鉛 は、共同でインスリンのはたらきを良くする効果を持っています。
クロムはインスリンのはたらきを促進。亜鉛は元気にはたらけるインスリンを作り出します。
亜鉛を多く含む食べ物、牡蠣、レバー、かつお、いわし、牛肉、そら豆などを一緒に食べると、亜鉛が元気なインスリンを作り、クロムがはたらきを促進する、と言うことです。
そして、せっかく吸収したクロムが排出されないためにも、甘いものの食べすぎにはくれぐれも注意しましょう。
★くわしくは↓
亜鉛の効果、多い食べ物、効果的な食べ方とは?
以上、クロムの効果、多い食べ物と効果的な食べ方についてお伝えしました。
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来成分100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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