昔と比べて今の野菜は栄養が少ないって、本当!?
「昔と比べて今の野菜は栄養が少ないのよ」
「食べ物だけでは栄養は不十分でしょ」
「栄養が少ないから野菜を食べても意味ないでしょ!」
「栄養はサプリメントで摂ってるから大丈夫!」
なんて思っている方、多いのではないでしょうか。
でも今の野菜は昔とくらべて本当に栄養が少ないのでしょうか?
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【目次】
今の野菜も栄養は少なくない!?
食品成分表などの数値で見ると、昔の野菜とくらべて今の野菜のほうが確かに栄養価が少ない。
「ほら、やっぱり今の野菜のほうが栄養が少ないでしょ!」
なんて声が聞こえそうですが、ちょっと待ってください。
今の野菜の栄養価が少ないと思う理由は?
昔の野菜とくらべて今の野菜の栄養価が少なくなっている、と思っている理由って何ですか?
- 土壌がやせてしまったから?
- 農薬や除草剤を使っているから?
- 完熟する前に収穫しているから?
- 収穫してからスーパーに並ぶまでに何日もかかるから?
- 外国産の野菜は特に日数がかかって鮮度が落ちてるから?
どれもあてはまると思います。でももっと大きな理由があるんです。その理由は……
「旬ではない季節でも買えるようになったから。」
ほんれん草の旬っていつかわかります?
答えは冬。11月から1月にかけてがほうれん草の旬です。なので冬以外はほうれん草を食べることはできません……ってことないですよね。
夏野菜の代表「トマト」。秋や冬はスーパーからトマトが消える、なんてこともありません。
「この野菜の旬っていつなんだろ?」と思うくらいいろんな野菜が一年じゅうスーパーに並んでいます。
ここに「昔の野菜とくらべて今の野菜のほうが栄養価が少ない」と勘違いするカラクリがあるのです。
食品成分表で今の野菜の栄養価が少ないカラクリとは?
旬の時期に収穫したほうれん草と、旬ではない夏に収穫したほうれん草。
栄養価が高いのはどちらかというと、もちろん旬の時期に収穫したほうれん草。
旬の冬に獲れたほうれん草のビタミンCは、旬ではない夏に獲れたビタミンCのなんと10倍!
特にほうれん草に含まれるビタミンCの量は収穫した時期による変化は大きいのですが、ほかの野菜に含まれる栄養だって旬ではない時期には少なくなります。
※参考サイト:文部科学省「食品成分データベース」
ここでその「カラクリ」の答えですが……
食品成分表の数値は年間の平均値
食品成分表の数値は、年間通して食べたときの栄養価の平均値。
昔は野菜は旬の時期にしか食べられないので、栄養価を年間で平均したって旬の時期の栄養価になりますよね。
でも今は旬ではない時期にも野菜が食べられるので、栄養価の高い時期と栄養価の低い時期を平均すると低くなってしまうのです。
旬の時期にしか食べられないかった頃の栄養価と、旬でも旬じゃなくても年がら年じゅう食べられる今の栄養価の平均。どうしたって今のほうが低い数字になりますよね。
ということで、旬の時期の栄養素で比べてみると今も昔も栄養価の大きな差はないようです。
※トマトなど消費者の味の好みに合わせて品種改良したことで栄養価が低くなった野菜も一部あります
では、野菜からしっかりと栄養を摂るためのおすすめの方法をご紹介します。
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野菜からしっかり栄養をとる5つの方法
では、野菜の栄養をしっかりとる方法を5つご紹介します。
1)旬のものを選ぶ
基本は旬の野菜を食べること。ビタミンCやカロテンは旬でない時期には含まれる量が激減します。また、夏が旬の野菜は熱い体を冷やし、冬が旬の野菜は寒い体を温めてくれる傾向があります。
いまの時期はどんな野菜が旬なのか、インターネットで調べればいとも簡単に知ることができます。安くて、おいしくて、栄養価も高い旬の野菜を食生活に取り入れましょう。
2)産直を選ぶ
収穫してから時間がたてばたつほど、野菜の栄養価は低くなっていきます。朝市や道の駅などで産地直送の野菜を選ぶのもいいですね。
地場の野菜コーナーを設けているスーパーも多いでしょうから、そういったコーナーを利用して収穫したての野菜を選びましょう。
3)冷凍野菜を活用する
冷凍野菜の多くは旬の時期に収穫したもの。ミネラルもビタミンもほとんど壊れていないものが多いようです。
旬の時期は生の野菜が一番ですが、旬ではない野菜を使うときは冷凍野菜を活用するのもおすすめです。
4)保存方法を知る
野菜によって保存方法は違います。保存次第で鮮度も栄養価もおいしさも大きく変わってきますので、保存方法はしっかりとおさえておきたいですね。
- 新聞紙に包む? ピッチリとラップする?
- 冷蔵庫に入れる? 常温で涼しいところに保存する?
- 立てて保存する? 寝かせて保存する?
- 芯はとっておく? とらないで保存する?
保存方法もインターネットで簡単に調べられます。しっかり保存して栄養価がそこなわれないようにしましょう。
5)調理方法を工夫する
調理方法によっても、野菜の栄養価が体に吸収されやすくもなりますし、吸収されにくくもなります。
- 白菜は外側の葉っぱと内側の葉っぱ、どっちから使う?
- ニンジンのカロテンは煮るのと油で炒めるのとどっちが吸収されやすい?
- カラフルな野菜のフィトケミカルをより吸収するには、生のまま? 炒める? スープにする?
たとえ野菜自体に栄養素がたっぷり含まれていても、調理方法によっては、その栄養をしっかり吸収することもあればムダにしてしまうこともあります。
その野菜にあった調理方法で、栄養をしっかりといただきたいですね。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
旬を知るのも楽しいもの。栄養がたっぷり、値段もお安い、なにより美味しい。
健康の基本は「食事」。命のエネルギーあふれる自然の食べ物を毎日しっかりと取り入れることが大切ですね。
以上、昔の野菜と今の野菜の栄養素についてお伝えしました。
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに整体師から自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラクゼーションジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」、無添加ハミガキ粉「ジェムペースト」など天然由来成分100%の健康商品を販売して今年で18年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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