寝つきが悪い原因と、寝つきを良くする7つの方法とは?
寝つきが悪い、眠りが浅い、と感じることはありませんか?
「私はいくらでも眠れるわ!」というあなた、眠りが浅い証拠かもしれません。いろいろと工夫をしているけど、寝つきが悪いのがなかなか解消しない、とお悩みの方も多いことでしょう。
そこで、寝つきが悪い原因って何? 寝つきを良くする方法は? などについてお伝えします。
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【目次】
寝つきが悪い原因とは?
寝つきが悪い原因はいくつかあります。その中でもほとんどの方の寝つきが悪い原因は次の2つではないでしょうか。
- 体内時計が乱れている
- ストレスが多いため自律神経が乱れている
ではそれぞれの原因について少しくわしくお伝えします。
寝つきの悪い原因(1)体内時計が乱れている
生活リズムが乱れていると、体内時計も乱れてしまって寝つきも悪くなってしまいます。たとえば……
- 起きる時間がバラバラ
- 土日はのんびり寝坊する
- 目覚めても太陽の光を浴びていない
- ご飯を食べる時間がバラバラ
- 夜寝る時間がバラバラ
- 夜でもパソコンやスマホを見ることが多い
こんな人は体内時計が乱れがち。目覚めがよくない、夜の寝つきが悪い、眠りが浅い、疲れがとれない、といった不調をかかえることになります。
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「体内時計」
寝つきの悪い原因(2)ストレスが多くて自律神経が乱れている
ストレスが多いと、自律神経の中の交感神経(活動・緊張モード)ばかりがはたらいてしまい、副交感神経(回復・睡眠モード)が十分にはたらけなくなってしまいます。
明日の仕事で心配ごとがあって寝つきが悪い、というのも自律神経の乱れ。
ほかにも、パソコンやスマホを長時間見ている、食生活が乱れている、運動不足、体のケアをしていない、仕事のノルマ、プレッシャーなど、体や心のストレスによって体が緊張モードになるのも、寝つきが悪い原因です。
ふだんの生活のなかでも自律神経を整えることができます。食べ物、運動、呼吸などちょっと工夫してみましょう。
★くわしくは↓
自律神経が乱れる原因と自律神経を整える方法とは?
※参考サイト:厚生労働省 e-ヘルスネット「ストレス」
では次に、寝つきをよくする方法について、わかりやすくお伝えします。
寝つきを良くする方法(1)体内時計を整える
寝つきを良くする方法、まずは体内時計を整える方法です。
- なるべく同じ時間に起きる(平日も土日も)
- 起きたら太陽の光を浴びる
- 日中に運動したり太陽の光を浴びる
- 食事の時間をそろえる
- 12時から15時の間に15~20分程度の昼寝をする
- 寝る1時間から2時間前からは部屋の照明を暗くする(蛍光灯より電球がいい)
「起きたら太陽の光を浴びる」というのは寝つきを良くするために非常に大切なこと。
太陽の光を浴びた瞬間、体内の「セロトニン作り」のスイッチがONになります。
そしてこの約15時間後にセロトニンは眠りのホルモンである「メラトニン」に変化して、寝つきを良くすることができるのです。
そのほか、朝食はいつも7時頃、夕食はいつも20時頃、といったように食事の時間をそろえることも大切。
生活のリズムを整えることが体内時計を整えることにつながって、寝つきが悪い状態を解消してくれるのです。
寝つきを良くする方法(2)自律神経を整える
次は自律神経を整える方法ですね。
- 深呼吸する(鼻から大きく吸って、口から細く長く息を吐く)。息を吐くときに休息・睡眠モードが活性化します。
- 食物繊維の多いもの、酢の物、からい物を食事に取り入れる
- 好きな香りを枕元に置く(アロマオイルでも好きな果物でもOK。)
- 目を閉じてリラックスできる音楽を聴く
- お風呂にゆったりとつかる(心地よい温度で。シャワーだけでは逆効果。)
- 散歩、ウォーキング、ジョギング、水泳などのリズム運動をする
- ストレッチをしたり体の筋肉をもみほぐす
このように寝つきが悪い状態を解消する方法はいろいろありますが、もっとも効果的な方法は「筋肉をほぐすこと」でしょう。
寝つきが悪い、ぐっすり眠れない、疲れが取れない……、すべて、筋肉がかたくなっていることが共通点。
逆に、マッサージしてもらったらトローンと眠たくなった、という経験もおありでしょう。
とはいえ毎晩マッサージを受けるのは無理。自分で自分の体をもみほぐしてあげたり、軽くストレッチをしましょう。湯船の中やお風呂あがりなど筋肉がゆるんでいる時が効果的ですね。
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寝つきを良くする方法(3)牛乳・豆乳
コーヒーなどに含まれるカフェインは寝つきを悪くする、というのはよくご存知でしょう。
逆に寝つきを良くする飲み物もあります。その代表的なものが 「牛乳」 や 「豆乳」。どのように飲むのが効果的かというと……
朝一番に牛乳や豆乳を
寝つきを良くするための牛乳や豆乳ではありますが、飲むタイミングは夜ではなく朝です。
牛乳や豆乳が寝つきを良くするのに効果的な理由は、たっぷりと含まれている「トリプトファン」のはたらき。
トリプトファンをおもな材料として体の中で「セロトニン」というホルモンが作られます。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれていて……
- 気持ちがおだやかに安定する
- 楽しい気分、幸せな気分になる
- やる気がわいてくる、自発性が高まる
- 体内時計を整える
- 元気に活動できる状態にする
- 勉強や仕事の効率があがる
- ストレスに強くなる
- 痛みがやわらぐ
といったはたらきがあります。
そして大切なポイントはここから。
体の中でセロトニンが作られてから15時間ほどたつと……
15時間後に眠りのホルモンに変化する
セロトニンが作られてから14時間から16時間ほどたつと、セロトニンが「メラトニン」という眠りのホルモンに変化するんです。
メラトニンが眠気を誘ってくれるおかげで、寝つきがよくなって、眠りが深くなる。ポイントは メラトニンに変化するまで14時間から16時間くらいかかる ということ。
なので、寝る前に牛乳や豆乳を飲んでも、寝つきを良くする直接的な効果は期待できません。
牛乳や豆乳を飲むタイミングは朝がおすすめなのですが、ここでもう1つ大切なポイントがあります。それは……
朝、日光を浴びること
朝起きたら日光を浴びましょう。なぜなら日光を浴びてはじめて、体の中のセロトニン作りがスタートするのです。
朝、目が覚めても太陽の光が入らない部屋にずっといたり、そもそも朝起きるのが遅かったり。これではセロトニン作りがスタートできず、寝つきが悪いままです。
夜23時頃に眠りに入るためには、逆算すると 23時-15時間=8時。
朝の8時にセロトニン作りをスタートすれば、15時間後の23時頃には眠りのホルモンであるメラトニンに変化するので、寝つきを良くすることができるでしょう。
部屋に差し込んでくる太陽の光よりは、やはり直接日光を浴びるのがおすすめ。カーテンと窓を開けたり、ベランダや庭に出たり、近所を5分10分でも散歩したり。
朝の8時までには目を覚まして太陽の光を浴びて、そしてトリプトファンを多く含む牛乳や豆乳を飲んでみてはいかがでしょうか。
寝つきを良くする方法(4)ハーブティー
ハーブティーの中にも寝つきを良くする効果が期待できるものがいくつかあります。カモミール、ミント、ラベンダーなどがその代表ですね。
ハーブティーは夜寝る前のリラックスタイムに飲むのがおすすめ。ノンカフェインですしハーブの成分と香りで気分もリラックス。おだやかに落ち着いて寝つきを良くすることができるでしょう。
ほかにもマジョラムやリンデンフラワーも寝つきを良くする効果が期待できます。味や香りなど、好みにあったものを選んでいい気分でハーブティーを楽しんでくださいね。
ハーブティーは独特の風味が苦手で飲みにくい、と感じる人もいるでしょう。そんな方にはハチミツがおすすめ。すこしハチミツを入れるだけでグンと飲みやすくおいしくなります。
★くわしくは↓
寝つきをよくする飲み物とは?効果的な飲み方も紹介します
寝つきを良くする方法(5)食べ物
牛乳や豆乳と同じように、眠りのホルモンである「メラトニン」をつくるための材料となる「トリプトファン」を多く含む食べ物もいろいろあります。
トリプトファンの多い食べ物・飲み物
- 肉類:
牛のレバー、豚のロース、鶏のムネ肉、鶏のもも肉など - 魚類:
かつお、まぐろ、いわし、ブリなど - 魚卵類:
すじこ、いくら、明太子など - 大豆類:
納豆、枝豆、豆乳、とうふ、味噌、しょうゆなど - 乳製品:
牛乳、チーズなど - 果物:
バナナ、アボカド、キウイフルーツなど
トリプトファンをおもな材料として「セラトニン」が作られ、そのセラトニンが約15時間後に眠りのホルモン「メラトニン」に変化する。
寝つきが悪いのを解消するには、「朝」にこれらの食べ物を食べることが効果的にはたらくでしょう。
バナナ、キウイフルーツ、納豆、お豆腐、明太子などは朝食にピッタリ。バナナと牛乳や豆乳をミキサーにかけてバナナジュースにするのも効果的ですね。
日常的にトリプトファンを補給
かたや、朝からトンカツ、お刺身、ブリの照り焼き、レバニラ炒め、なんてなかなか食べませんよね?
こちらは「今夜の寝つきを良くする」ためではなく「日常的にトリプトファンを補給して、寝つきの良い体の環境づくり」といった意味でしょうか。
「朝に食べる」ということにこだわらずに、昼ごはんでも夜ごはんでも摂り入れてみてくださいね。
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寝つきを良くする方法(6)お風呂の入り方
お風呂は体の筋肉をほぐして副交感神経を活性化させて、休息・睡眠モードに切りかえてくれる絶好の時間。
寝つきを良くするためには、夜にシャワーだけで済ますのは厳禁。ゆったりと湯船につかりましょう。
さてこの効果的なお風呂。入るタイミングやお湯の温度を工夫すると寝つきを良くする効果がさらにアップします。そのコツとは……
寝る1時間前にお風呂から出よう
人が眠たくなるのは、高かった体温がすーっと下がってくるタイミング。
お風呂から出たばかりではまだ体がぽかぽかなのですぐには寝つけません。逆にお風呂から出て2時間も3時間もたった後では体温が下がりきってしまって、やはりすぐには寝つけません。
寝る1時間くらい前にお風呂から出る、というのが効果的です。
お風呂で温まった体温が少しずつ下がっていくにつれて眠気があらわれてくる。このタイミングで布団に入れば寝つきを良くすることができるでしょう。
お湯の温度はすこしぬるめでゆったりと
湯船のお湯の温度は体温プラス4度が目安。40度から41度くらいがおすすめです。
とにかく「はぁ~、気持ちいぃ~」と感じながらゆったりと入っていられる温度が適温です。昼間のストレスや緊張でこわばった体がほぐれて、しっかりと副交感神経(休息・睡眠モード)に切りかわることでしょう。
寝つきが悪い人は、
- 毎日ストレスが多い (ストレスは体を固くして冷えをつくる)
- 体が冷えている
- 体がガチガチに固い (こっている)
という傾向があります。だからこそ湯船でしっかりほぐして温めることが寝つきを良くするためには不可欠。
しかし冷えた体で熱いお風呂に入っても体の芯まで温まる前にのぼせてしまうので、体の表面しか温まりません。
さらに、急激に熱くなった体は急激に冷えていきます。でも、ゆっくりと温まった体は冷えるのもゆっくり。
体の芯までじっくり温まるように、少しぬるめのお湯にゆったりとつかりましょう。
★くわしくは↓
寝つきを良くするお風呂の入り方~お湯の温度は?入る時間はいつ?
寝つきを良くする方法(7)体をほぐす
肩がパンパン。背中がガチガチ。いつも体が重たい。ぐっすり眠れない人の多くは体が固くなっています。
あなたは 肩こり、首こり、背中がガチガチ、いつも体が重たい、疲れが取れない、といったことはありませんか?
ストレスの多い毎日では交感神経ばかりはたらくので、慢性的に体が固くなってしまいます。
マッサージで体が軽くなったりつい眠ってしまうように、体をほぐすことはとても効果的。
- 仕事や家事のあいまに肩・腕・太もも・ふくらはぎをもみほぐす
- バスや自転車を徒歩にして筋肉を動かす
- 深い呼吸(鼻から吸って口から細くゆっくりと吐く)
- 41度以下のお風呂にゆったり15分
- お風呂あがりや寝る前にストレッチ
固くなった体をこまめにほぐしてあげてくださいね。
以上、寝つきが悪い原因と寝つきをよくする方法をお伝えしました。
さて、疲れがとれない、体が重たい、体調がいまひとつ……というあなた、肩こり、背中がカチカチ、体が固くなっていませんか?
マッサージされると体が軽くなるように、体をほぐせばぐんぐん元気に楽になります。
そこで自分で深く体をほぐす方法をご紹介。自宅で簡単、誰でもすぐできる方法ですので、ぜひ試してみてください。
ゆるめて軽い体になる方法とは? >>
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この記事の執筆者:
株式会社ナチュラルハーモニー代表 斉藤豊
1995年から栄養補助食品の販売業務をきっかけに栄養学を学ぶ。以来、健康食品・健康器具など10年の業務経験とともに自律神経など体のしくみを学び、2006年に健康通販(株)ナチュラルハーモニーを設立。
リラックスジェル「プアーナ」、内科医・医学博士の堀田忠弘先生考案・監修「野菜力で輝け」、医学博士の吉村尚子先生開発の和漢の健康茶「浄活茶」など天然由来成分100%の健康商品を販売して今年で17年目を迎える。※執筆者プロフィールはこちら
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