2008.07.29配信
市販の消炎鎮痛剤を、手軽に使っている方も多いことでしょう。
私も、10年ほど前までは、筋肉痛や肩こりがひどい時には、
市販の消炎鎮痛剤を使っていました。「体によかれ」と思って。
しかし、市販の消炎鎮痛剤によく使われる「イ○ドメタシン」などの成分は、
自律神経を“交感神経”にしてしまうことを知ってからは、
市販の消炎鎮痛剤をまったく使わなくなりました。
※市販の消炎鎮痛剤が悪いものだ、ということではありません。
その理由は後で説明します。
体の健康を維持しているのは、自律神経のはたらき。
自律神経は、正反対のはたらきをする2つの神経からなっていて、
同時にはたらかず、交互にバランスよくはたらいて健康を維持しています。
交感神経の主な役割は、活動しやすい状態にすること。
活動中やストレスを受けた時、交感神経がはたらきます。
筋肉はかたくなって、サッと反応してすぐに動ける状態に。
血管は細く縮むので、心拍数があがります。
神経は少しにぶくなって、痛みなどを感じにくくなります。
例 )
サッカーの試合中にパッと反応できるのも、
ケガをしていても、サッカーの試合中はあまり痛みを感じないのも、
スピーチの直前に緊張して、脈拍があがるのも、
嫌いな上司が近くにきて、体がこわばるのも、交感神経のはたらきです。
副交感神経の主な役割は、体の修復をおこなって健康な体に戻すこと。
休息中やリラックスしている時、副交感神経がはたらきます。
筋肉が柔らかくほぐれてラクになり、疲労や不調が回復されます。
血管はふわりとゆるんで酸素・栄養・体温が流れやすくなり、心拍数も落ち着きます。
神経はすこし過敏になるので、痛みを感じやすくなります。
例 )
マッサージをされて筋肉がゆるんで眠たくなるのも、
お風呂に入って体がほぐれると、疲れがとれやすくなるのも、
スピーチが終わったとたんにホッとして、お腹がすくのも、
好きな友達と長時間一緒にいても、あまり疲れないのも、副交感神経のはたらきです。
体を修復するのは、副交感神経のはたらきです。
筋肉がゆるんで、酸素や栄養がたくさん運ばれて、代謝(修復)が促進される。
さらに、体温も運ばれてくるので、体内酵素のはたらきも活発に。
新陳代謝がさかんになって、ますます修復が促進されます。
筋肉痛の時など、その部分が熱くなっているのを感じますよね。これは、
体温をあげて酵素を活発化させて代謝(修復)を促進させる体のしくみです。
筋肉痛を感じるのも、副交感神経になって神経が過敏になっているため。
“悪化”ではなく“修復中”ということですね。
しかし、ここで安易に 市販の消炎鎮痛剤 を使ってしまうと・・・
市販の消炎鎮痛剤は、修復モードである“副交感神経”ではなく、
ストレス・緊張モードである“交感神経”にしてしまう傾向があります。
交感神経では、筋肉はかたく、酸素・栄養・体温は流れにくくなり、
体の修復は進まなくなってします。
なのになぜ 市販の消炎鎮痛剤 は、交感神経にしてしまうのでしょう?
それは・・・、
「つらさ・痛みを感じにくくしてくれるから」。
※つらさ・痛みをとってくれる、のではありません。
ケガをしていても、サッカーの試合中はあまり痛みを感じない、という
さきほど紹介した(例)と同じです。
交感神経になっているから、痛みを感じにくくなる。
市販の消炎鎮痛剤は、修復を素早くおこなうことが目的ではなく、
痛みやつらさを感じなくさせる(マヒさせる)ことが目的。
なぜなら、消費者が求めていることが「症状をおさえること」だからですね。
市販の消炎鎮痛剤が悪い、とは思いません。
あまりにつらい時には、症状をおさえられればラクになります。
ただ、修復モードにはならないので、修復は遅くなります。
市販の消炎鎮痛剤を使うとラクになるからと、
安易にいつもいつも使っていると、症状が慢性化してしまう可能性があります。
修復しよう、と体にそなわっている修復力がはたらき始めたところに、
正反対のはたらきをする市販の消炎鎮痛剤を塗られてしまうので、
体の修復力がどんどん使えなくなっていきます。
「ちゃんと塗っているのに、いつも肩がこる」 ではなく、
「ちゃんと塗っているから、いつも肩がこる」 ということになりかねません。
体を元気にするには、筋肉をゆるめることが一番大切です。
体をゆるめると神経も過敏になるので、かえって痛みやつらさを感じることも。
でもそれは「悪化」ではなく「修復中」というサインです。
市販の消炎鎮痛剤も、はたらきを理解した上で使えば、とても助けになります。
そして、ある程度おさまったら、体をゆるめるものを取り入れるようにしてください。